共有フォルダ内のファイルをデスクトップへコピーし、あれこれしている間に「あれ?これとオリジナルって一緒だっけ??」みたいなことがあると思います。私は特にコンフィグファイルなんかでやらかすことが多いです。
WinMergeのような優れものもありますが、手っ取り早く複数のファイルの中身が同じか確認できるコマンドがあります。
テスト用に2つのテキストファイルを用意しました。いずれも中身は「sandambara」とだけ書かれたファイルです。
コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行します。
certutil -hashfile <filename>
先ほどのsandambara-1.txtを<filename>の箇所に入力します。
C:\>certutil -hashfile C:\sandambara-1.txt
SHA1 ハッシュ (対象 C:\sandambara-1.txt):
f3e1ad4bd2dcb9489d34ac96318c228bea4aa5e8
CertUtil: -hashfile コマンドは正常に完了しました。
続いてsandambara-2.txtのハッシュ値を調べてみましょう。
C:\>certutil -hashfile C:\sandambara-2.txt
SHA1 ハッシュ (対象 C:\sandambara-2.txt):
f3e1ad4bd2dcb9489d34ac96318c228bea4aa5e8
CertUtil: -hashfile コマンドは正常に完了しました。
sandambara-1.txtとsandambara-2.txtのハッシュ値を比べてみます。
sandambara-1.txt:f3e1ad4bd2dcb9489d34ac96318c228bea4aa5e8
sandambara-2.txt:f3e1ad4bd2dcb9489d34ac96318c228bea4aa5e8
ファイル名は異なりますがハッシュ値は同じですので同一ファイルと言えます。では、sandambara-1.txtをコピーして別ディレクトリへ保存し、sandambaraの文字列の後ろに半角スペースを一つ足したものと比べてみましょう。
C:\>certutil -hashfile C:\sandambara\sandambara-1.txt
SHA1 ハッシュ (対象 C:\sandambara\sandambara-1.txt):
ec875200f766256704b685ab48fe14d5d1ba6eb5
CertUtil: -hashfile コマンドは正常に完了しました。
ハッシュ値を見てみます。
オリジナル :f3e1ad4bd2dcb9489d34ac96318c228bea4aa5e8
半角スペースあり:ec875200f766256704b685ab48fe14d5d1ba6eb5
ファイル名は同じですが半角スペースを付与したものはハッシュ値が異なります。また、ハッシュ値を求める際にディレクトリの違いは影響しませんので、2つのファイルの中身は異なると言えます。
このコマンドは<filename>の後ろに引数でアルゴリズムを指定できます。これは先ほどの半角スーペースありファイルをsha256でハッシュ化した値です。
sha256:9f3684650a4bbb2f9547c44d9291ac0476592863566cafa6e4d298d014fa36f1
当たり前ですが先ほどのハッシュ値(sha1)とは値が異なります。
sha1 :ec875200f766256704b685ab48fe14d5d1ba6eb5
sha256:9f3684650a4bbb2f9547c44d9291ac0476592863566cafa6e4d298d014fa36f1
何かの時に役立つかもしれないので、知っておいて損は無いコマンドです。あと、certutilは他にもたくさん引数がありますので、是非深掘りしてみてください!
C:\>certutil -?
動詞:
-dump -- 構成情報またはファイルをダンプします
-dumpPFX -- PFX 構造をダンプします
-asn -- ASN.1 ファイルの解析
-decodehex -- 16 進エンコード ファイルをデコードします
-decode -- Base 64 エンコード ファイルをデコードします
-encode -- ファイルを Base 64 にエンコードします
-deny -- 保留中の要求を拒否します
-resubmit -- 保留中の要求を再送信します
-setattributes -- 保留中の要求の属性を設定します
-setextension -- 保留中の要求の拡張機能を設定します
-revoke -- 証明書を失効します
-isvalid -- 現在の証明書のディスポジションを表示します
-getconfig -- 既定の構成の文字列を取得します
-ping -- Active Directory 証明書サービスの要求インターフェイスを PING します
-pingadmin -- Active Directory 証明書サービスの管理者インターフェイスを PING します
-CAInfo -- CA 情報を表示します
-ca.cert -- CA の証明書を取得します
-ca.chain -- CA の証明書チェーンを取得します
-GetCRL -- CRL を取得します
-CRL -- 新しい CRL を公開します [または Delta CRL のみ]
-shutdown -- Active Directory 証明書サービスをシャットダウンします
-installCert -- 証明機関の証明書をインストールします
-renewCert -- 証明機関の証明書を更新します
-schema -- 証明書スキーマをダンプします
-view -- 証明書の表示をダンプします
-db -- 未処理データベースをダンプします
-deleterow -- サーバー データベースの行を削除します
-backup -- Active Directory 証明書サービスのバックアップを作成します
-backupDB -- Active Directory 証明書サービス データベースのバックアップを作成します
-backupKey -- Active Directory 証明書サービスの証明書と秘密キーのバックアップを作成します
-restore -- Active Directory 証明書サービスを復元します
-restoreDB -- Active Directory 証明書サービス データベースを復元します
-restoreKey -- Active Directory 証明書サービスの証明書と秘密キーを復元します
-importPFX -- 証明書および秘密キーをインポートします
-dynamicfilelist -- ダイナミック ファイル リストを表示します
-databaselocations -- データベースの場所を表示します
-hashfile -- ファイルに暗号化ハッシュを生成し表示します
-store -- 証明書ストアをダンプします
-enumstore -- 証明書ストアを列挙する
-addstore -- 証明書をストアに追加します
-delstore -- 証明書をストアから削除します
-verifystore -- ストアの証明書を確認します
-repairstore -- キーの関連付けの修復、または証明書プロパティやキーのセキュリティ記述子の更新を行います
-viewstore -- 証明書ストアをダンプします
-viewdelstore -- 証明書をストアから削除します
-UI -- CryptUI を呼び出します
-attest -- キーの構成証明要求を確認します
-dsPublish -- 証明書または CRL を Active Directory に公開します
-ADTemplate -- AD テンプレートの表示
-Template -- 登録ポリシー テンプレートの表示
-TemplateCAs -- テンプレートの CA を表示します
-CATemplates -- CA のテンプレートを表示します
-SetCASites -- CA のサイト名の管理
-enrollmentServerURL -- CA に関連付けられた登録サーバーの URL を表示、追加、または削除します
-ADCA -- AD CA の表示
-CA -- 登録ポリシー CA の表示
-Policy -- 登録ポリシーの表示
-PolicyCache -- 登録ポリシー キャッシュ エントリを表示または削除します
-CredStore -- 資格情報ストアのエントリを表示、追加または削除します
-InstallDefaultTemplates -- 既定の証明書テンプレートをインストールする
-URLCache -- URL キャッシュ エントリを表示または削除します
-pulse -- パルス自動登録イベントまたは NGC タスク
-MachineInfo -- Active Directory コンピューター オブジェクト情報を表示します
-DCInfo -- ドメイン コントローラー情報を表示します
-EntInfo -- エンタープライズ情報を表示します
-TCAInfo -- CA 情報を表示します
-SCInfo -- スマート カード情報を表示します
-SCRoots -- スマート カード ルート証明書の管理
-DeleteHelloContainer -- Hello ログオン コンテナーを削除します。
** このオプションを使用した後、削除を完了するには、サインアウトする必要があります。**
-verifykeys -- 公開/秘密キー セットを確認します
-verify -- 証明書、CRL、またはチェーンを確認します
-verifyCTL -- AuthRoot または Disallowed Certificates CTL を検証します
-syncWithWU -- Windows Update と同期します
-generateSSTFromWU -- Windows Update から SST を生成します
-generatePinRulesCTL -- 暗証番号ルールの CTL を生成します
-downloadOcsp -- OCSP 応答をダウンロードし、ディレクトリに書き込みます
-generateHpkpHeader -- 指定されたファイルまたはディレクトリの証明書を使用して HPKP ヘッダーを生成します
-flushCache -- lsass.exe などの選択したプロセスで、指定したキャッシュをフラッシュします
-addEccCurve -- ECC 曲線を追加します
-deleteEccCurve -- ECC 曲線を削除します
-displayEccCurve -- ECC 曲線を表示します
-sign -- CRL または証明書に再び署名します
-vroot -- Web 仮想ルートとファイルの共有を作成または削除します
-vocsproot -- OCSP Web プロキシの Web 仮想ルートを作成または削除します
-addEnrollmentServer -- 登録サーバー アプリケーションを追加します
-deleteEnrollmentServer -- 登録サーバー アプリケーションを削除します
-addPolicyServer -- ポリシー サーバー アプリケーションを追加
-deletePolicyServer -- ポリシー サーバー アプリケーションを削除
-oid -- ObjectId の表示、または表示名の設定をします
-error -- エラー コード メッセージ テキストを表示します
-getreg -- レジストリ値を表示します
-setreg -- レジストリ値を設定します
-delreg -- レジストリ値を削除します
-ImportKMS -- キーのアーカイブのユーザー キーおよび証明書をサーバー データベースにインポートします
-ImportCert -- データベースに証明書ファイルをインポートします
-GetKey -- アーカイブされた秘密キーの回復 BLOB の取得、回復スクリプトの生成、
またはアーカイブされたキーの回復を行います
-RecoverKey -- アーカイブされた秘密キーを回復します
-MergePFX -- PFX ファイルの結合
-ConvertEPF -- PFX ファイルを EPF ファイルに変換します
-add-chain -- (-AddChain) 証明書チェーンの追加
-add-pre-chain -- (-AddPrechain) 前証明書チェーンの追加
-get-sth -- (-GetSTH) 署名付きツリー ヘッドの取得
-get-sth-consistency -- (-GetSTHConsistency) 署名付きツリー ヘッド変更の取得
-get-proof-by-hash -- (-GetProofByHash) ハッシュによる照明を取得する
-get-entries -- (-GetEntries) エントリを取得する
-get-roots -- (-GetRoots) ルートを取得する
-get-entry-and-proof -- (-GetEntryAndProof) エントリと照明を取得する
-VerifyCT -- 証明書の SCT を検証する
-? -- この使用法のメッセージを表示します
CertUtil -? -- 動詞の一覧 (コマンドの一覧) を表示します
CertUtil -dump -? -- "dump" 動詞のヘルプ テキストを表示します
CertUtil -v -? -- すべての動詞のヘルプ テキストをすべて表示します
CertUtil: -? コマンドは正常に完了しました。
コメント